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彼女の死んだ日。
僕はひたすらに絵を描いた。火葬場を見つめながら,彼女の笑顔を描いた。(君の存在を忘れたくない!)
黒い煙が僕の周りを覆ってゆく。ここは彼女の燃えている所から1㌔も離れているのに。
あぁ,キャンパスが真っ黒だ。何を書いているのか,わらかなくなったじゃないか!(どうしてくれる!)
彼女がこっちにやってくる。真っ黒だ。
葬式に行かなかったことに怒っているのか。許してくれ(だって君がいなくなるなんて認めたくない!)
彼女がゆっくりと腕を広げた。連れていってくれるのか。それはありがたいな。(君にまた会えるのなら死んだっていいさ!)
じっと見つめていると,風が吹いた。彼女が散ってゆく。(やめてくれ!)
僕はひたすらに風に祈ったが,きれいに彼女の残骸がキャンパスにふりかかった。(一粒も残らずに!)
キャンパスはただ黒で濁っていた。嵐の夜空が澄んで見えるほどに!
(これほど残酷な絵がほかにあるのか!)
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